山の上ホテルHilltop Hotel
建築家ウィリアム・メレル・ヴォーリズが設計したアールデコ様式の建物は、川端康成、三島由紀夫、池波正太郎、山口瞳など錚々たる文豪たちが愛用した“おこもりホテル“。
もともとは西洋の生活様式やマナーを日本の女性に啓蒙する施設として利用されていましたが、太平洋戦争後のGHQ接収解除を受け、1954年にホテルとして再スタートを切りました。

客室数は35 室、一つをとって同じレイアウトはないというのもこのホテルの特徴です。内装もそれぞれ個性的で、例えば最上階にあるのは屋根裏風に設えたダブルルーム「モーツァルト」。「思い切り音楽を楽しめる部屋」というコンセプトのもと、特大のアンプとタンノイのスピーカーを設置してあります。

その他にも、作家に人気の日本庭園付きスイート、小説家の池波正太郎が愛用した畳敷きにベッドを置いた和洋折衷の部屋など、現代のホテルでは味わえない個性豊かなインテリアが楽しめます。


また、35 室のホテルと思えないほど充実しているレストラン&バーのラインナップも魅力的。
銀座「てんぷら 近藤」、京橋「深町」などミシュランの星を獲得したシェフを輩出する「てんぷら 山の上」。
銀座「てんぷら 近藤」、京橋「深町」などミシュランの星を獲得したシェフを輩出する「てんぷら 山の上」。


少量多皿で正統派のフレンチが楽しめる「ダイニング ラヴィ」、クラシックなインテリアと地下階のロケーションが楽しい「葡萄酒ぐら モンカーヴ」。
部屋に「かんづめ」になっている作家が部屋をこっそり抜け出して、至福の一杯を味わうという「バー ノンノン」など、その日の気分に合わせて7 つのレストラン&バーがチョイスできます。
緑に囲まれた丘の上で味わうアールデコの美しい意匠、パーソナルなサービス。
東京の真ん中にいることを忘れさせるホテルです。
部屋に「かんづめ」になっている作家が部屋をこっそり抜け出して、至福の一杯を味わうという「バー ノンノン」など、その日の気分に合わせて7 つのレストラン&バーがチョイスできます。
緑に囲まれた丘の上で味わうアールデコの美しい意匠、パーソナルなサービス。
東京の真ん中にいることを忘れさせるホテルです。


















2016年9月 文:倉石綾子 写真:山口靖雄